はや詠み詩人・井原西鶴

内田春菊ブームはどこへやら、いま井原西鶴の「世間胸算用」を読んでいます。元禄時代の大阪町人の大晦日をビビッドに描いた作品。ちょうど舞台である大阪ミナミ界隈にいま出張で出入りしているので、それにちなんで。
この辺の江戸時代の文章って高校の古典とかではほとんど習わないのですが、王朝文学なんかより格段に読みやすいし、世俗的でオモロイし、もっと読まれてしかるべきなのになー。
で、とりあえず解説で西鶴さんについての概略を読んだのですが、この人すごいですわ。衆人環視の中、一晩で俳諧を何句詠めるか、という余興が当時流行ってたらしいのですが、西鶴さんが打ち立てた記録は、前人未到の23,500句!! 毎分16句以上のスピードですって*1
オールナイトライブで百曲歌うロック歌手、という感じでしょうか。しかもほとんど即興で。

*1:こちら(id:totomi:20040605#p2)で触れられてます。6月5日のできごとだったんですね。