『リスク〜神々への反逆』

ここ半年近く途切れ途切れに読んでいた、ピーター・バーンスタインの「リスク〜神々への反逆」という本を読み終えました。文庫本なのですが、上下2巻に分かれてて、しかも話題が話題だからかなり根気がいる読書でした。
よく「リスクヘッジ」とか「リスク分散」とかいいますが、そもそも人間が「リスク」というものを考えだしたのはいつからよ!? ってところから始まり、まあ現代に至るまでのリスク思想の誕生・発展を追っていったエッセイなのですが。
古典的経済学では、まあ様々な時代背景もあり「人間は常に合理的に行動する」と考えられていたわけですが、そんなわけないっしょ、実際。ただし完全に無分別かというとそうでもない。自然界も、秩序だっているようでいて、その一方で突然変異があったりして、でも完全なカオスってわけでもなく…。その「秩序>混沌」という微妙なバランスのおかげで、世界が膠着状態に陥ることなく、常に進歩しつづけるわけですね。
分かったような分からないような。特に結論はございません、ええ。
BGM:「Wait & See 〜リスク〜」by宇多田ヒカル (うそ)