『ギャラ』

ジョージ秋山の怪作「ギャラ」という漫画がある。「ギャラ」とは「ギャランティー」のギャラ、である。世の中金が全てだよと教える、「ピカレスク」なんて言葉じゃ生ぬるいくらいの衝撃作。
一度読んだほうがいいと勧められて半信半疑でページをめくると…こ、これは?!
父親を殺してしまった少年(高校生)が、謎の友人とともに悪行の限りを尽くすわけですが…。その悪行のレベルがダンチ。しどすぎるよ、アンタ。おまけに全く先の読めない奇想天外なストーリー展開。殺人、差別、いじめ、詐欺、恐喝、不倫、SM、同性愛…etc...破綻寸前の土俵際で踏みとどまる荒業の数々(物言いつきまくり)。
とても20年近く前の漫画とは思えない、現代社会のヤミをえぐった問題作です。全8巻。