各国におけるドラえもんの受容度

id:hotenaさんの2月24日の記事*1経由で知った、こちらの中野昌弘氏の記事。

●世界各国ドラえもん受容度調査・中間報告
「社会分析的ブログ」2月9日

各国でドラえもんがどういうふうに受け止められているかを見ると、そこから各国の文化がわかる…? という趣旨でちょこちょこ調べた中間報告。
その中で、ドラえもんがアメリカでは何故か人気がないことについて触れた部分を引用させていただきます。

▼なお,アメリカで受け入れられない理由としてあげられるのが,

  • のび太がダメ人間すぎて同一化できないこと(ソシログきしさんの指摘)
  • クリスチャニティ。つまり人間(のび太)が機械(ドラえもん)に支配されることへの抵抗。また知性ある機械そのものに対する抵抗(とある知人の指摘)
  • しずかちゃんの入浴シーンが放送コードにかかるらしいこと(Genさん)

(中略)
…第3の点については,「ドラえもんは子どものマンガなのに,ヌードや日本の伝統的性差別の要素を含んでいる」とする英文の記事を私も発見した。それによれば,何が性差別かって,「あわれなしずか」は風呂嗜癖者として描かれていること,また当初はクラスで1番の成績という設定であったのに出来杉の登場により2番手に下げられてしまったこと,が引き合いに出されている。うーん。ほとんど言いがかりだと思うが,いかがか。

その「英文の記事」はこちら。

(As a warning to sensitive American readers, Doraemon, even though a children's manga, does include things like nudity and streaks of traditional Japanese sexism!
For example, poor Shizuka, the main heroine, starts off as the brightest of the children --- yet as the series progresses, becomes more of a bath-addict (facilitating numerous bathtub scenes) and becomes number two in intelligence to the brilliant boy Dekisugi ("Dekisugi" is a pun on the word "overbuilt" or "too good").
(「All About Doraemon」http://www.geocities.com/Tokyo/Towers/9851/doraemon.html

たしかにこれは、この記事を書いた人のこじつけだと思いますね。しずちゃんの裸そのものに興奮するというよりは、故意ではないのにのぞき(に類する行為)を犯してしまうのび太…というシチュエーションに興奮するんでしょ? 若い読者は*2
出木杉の登場で2番手にさせられたなんて、論外。しずちゃんは誰とも争わないのです! ちなみにそれを言うんだったら、のび太以上にダメな子が転校してきて、「ぼくが最低じゃなくなった!」とのび太が喜ぶ話がありましたけど、あれは何にでも順番をつけたがる社会の風潮に一石を投じる問題作だったなあ*3
でもこうしたこじつけをしたがる人がいることそのものが、アメリカという国の何かを表しているのかも。
中野さんが指摘しているように、このサイト自体1998年2月から放置されてるみたいですから、なんとも言えませんけどね。

*1:http://d.hatena.ne.jp/hotena/20050224

*2:子供の頃のオレだけ?

*3:いずれ取り上げます